ぎをん こいしや

季節の目まぐるしいようすに

少しめまいがする

 

街へとくりだすのに

京の風情の染み込んだ

吉井勇のうたが恋しい

 

はやる気持ちを抑えて

鞄に歌集をしのばせたら

本を開くその時を待ちわびる

 

何度も読んでいるけれど

いつも初めて出会ったみたいに

そっとお気に入りのうたを

見つけるのが楽しみ

 

潤いを満たすように

体にしみこんでいくうた

 

つらい恋をしていた時のこと

少し思い出した?

 

幸せに包まれる今は

少し夏の高揚感を感じるうた

あったかな

 

…あ。

あのこに聞かせてあげたいうた

見つけた…