梅雨の花

2011.6/10

 

睡蓮の季節。この梅雨入りしたばかりの花々の初々しさ、凛々しさは、まとわりつくような京都の夏の空気を裂くかのような、覇気がある。


この梅雨入りの季節に、京都は独特のにおいがあると思う。

いつからか、この季節には、蛍を待ち遠しく思い、また晴れ間には爽やかな風が時折吹いたりする、ほんの一瞬を過ぎ去るようなこの季節が好きになった。


梅雨の貴重な晴れ間をいとおしむように。


たくさんの幸せな時間を予感させるように、雨が降っては、何かを待って、晴れ間を見つけて動きだす。


それは、何かをたどっていくように、確かな幸せの実感。

季節が巡っていくことを知る。